参加方法: 会員には前日までにメールでミーティングIDとパスコードをお送りします。 非会員で参加を希望される方は、お名前とご所属を明記し参加希望のメールを事務局MichioTajima(at)SES-online.jp (注:@を(at)に書き換えてあります)までお送りください。ミーティングIDとパスコードをお伝えします。 参加者は「聴講者向けZoomマニュアル」(上記リンク参照)をご参照いただき、開催時間にお伝えしたミーティングIDとパスコードでご参加ください。(マニュアルは大学教育研究フォーラムが作成したものを許可を得て使用させて頂きました。) ご不明なことがございましたら事務局までメールでお問い合わせください。 |
開会挨拶 (3:00−)
英米文化学会会長 君塚淳一 (茨城大学) 研究発表 アーノルド・ウェスカーとフォークリヴァイヴァルが紡ぐフォークソングと文化再生 (3:10−3:50) 発表 廣瀬絵美(順天堂大学) 司会 永田喜文(明星大学) 講演 ロサンジェルス日本映画祭受賞作品『いまダンスをするのは誰だ?』から考察する映画の役割と映画製作の価値 (4:10−5:20) 講演者 古新舜(映画監督) 司会 君塚淳一(茨城大学) 閉会挨拶 (5:20−) 英米文化学会副会長・事務局長 田嶋倫雄 (日本大学) 事務局からの連絡 (5:30−) 研究発表抄録 アーノルド・ウェスカーとフォークリヴァイヴァルが紡ぐフォークソングと文化再生 廣瀬絵美(順天堂大学) 1950年代後半から60年代前半に活躍したイギリスのユダヤ系劇作家アーノルド・ウェスカー(Arnold Wesker, 1932-2016)は、戯曲『根っこ』(Roots, 1958)や『みんなチップスつき』(Chips with Everything>, 1962)のなかでフォークソングを労働者階級の文化回帰の象徴として描いている。本発表では、ウェスカーが戦後におけるアメリカの文化支配に抗う手段として、どのようにフォークソングを戯曲に取り入れ、労働者階級の人びとのルーツとして表現したのかを、作品の社会的・政治的文脈から分析する。さらに1960年代にウェスカー主導のもと、労働者階級の人びとに文化をもたらすために展開されたセンター42と呼ばれる文化運動とそのなかに含まれていた「フォークソング」部門に着目し、フォークソングを労働者階級の文化再生の一環として実践的に扱おうとした試みを、同時代に展開されていたフォークリヴァイヴァル(民謡復興運動)との関連性を踏まえて検証する。 講演要旨 ロサンジェルス日本映画祭受賞作品『いまダンスをするのは誰だ?』から考察する映画の役割と映画製作の価値 古新舜(映画監督) 本映画では、パーキンソン病(以下、PD)当事者たちが企画者や主演俳優、エキストラ出演として映画製作に深く関与し、自らの物語を映画を通じて結晶化させた。この製作過程は、単なる映像作品の制作にとどまらず、患者たちが自らの声を発信するためのプラットフォームとして機能し、彼らのプレゼンスを前景化する場が形成された。このことを通じて得られた達成感や新たな自己認識は、当事者たちの自己効力感や自己実現にもつながった。映画製作には、映画の専門家とPD当事者以外にも、医師・理学療法士・社会保険労務士が多数参画をした。多職種連携を実践することで、映画製作の新たなあり方とインクルーシブな関係性のあり方を提唱した。このことは、PD当事者の洞察や葛藤の理解を深めるとともに、彼らの就労環境の改善にも繋がることとなった。本映画は日本国内に留まらず、アメリカの観客にも賛同を得て、本映画の価値が海外に波及していることを紹介する。 『いまダンスをするのは誰だ?』(DVD)アースゲート、2024年 『いまダンスをするのは誰だ?』(単行本)ごま書房新社、2024年 作品ウェブサイト https://imadance.com/ |