大会担当理事よりのお知らせ
第31回英米文化学会大会要項					

日時: 平成25年9月7日(土) 場所: 日本大学文理学部 〒156-8550 東京都世田谷区桜上水3-25-8 (京王線下高井戸駅または桜上水駅下車徒歩8分) 受付開始  <10:00>  日本大学文理学部3号館5階3504教室 開会の辞 <10:30 ? 10:40> 英米文化学会会長 小野昌 (城西大学) 研究発表 <10:40−12:00> 1. The Portrayal and Uses of Tea in English Drama during the Reign of Queen Anne Sarula Suhbater (大東文化大学大学院) 司会 佐藤由美(常葉大学) 2. 日本のポピュラー音楽における英語の役割と影響 赤木大介 (大東文化大学大学院) 司会 大東真理 (拓殖大学) 休憩 <12:00−13:00> 研究発表 <13:00−15:00> 3. 日本の英語教育における新たな概念:国際言語としての英語(EIL)の必要性 飯村文香 (茨城大学) 司会 菅野智城 (法政大学) 4.  キング牧師の「私には夢がある」とブラック・フェミニズム 大橋稔 (城西大学) 司会 古木圭子 (京都学園大学) 5.  看護師キャリアにおける英語教育の現状と展望 佐野潤一郎 (創価大学) 司会 高野美千代 (山梨県立大学) 休憩 <15:00−15:15> 特別講演 <15:15? 16:30> 「障害者スポーツ事情 −欧米を中心に−」 佐藤紀子 (日本大学歯学部健康科学分野 准教授) 木村敬一(日本大学大学院文学研究科・ロンドンパラリンピック水泳日本代表メダリスト) 閉会の辞 <16:30−16:40> 英米文化学会理事長 佐藤治夫 (日本大学) 懇親会 <17:00 ? 19:00>  3号館1階学食・一人3500円 当日会費:一般  500円  学生:  100円 学会事務局: 〒101-8310 東京都千代田区神田駿河台1-8-13 日本大学歯学部3号館7階 田嶋倫雄研究室内 英米文化学会事務局 E-mail: MichioTajima(at)SES-online.jp 学会ホームページ: http://www.ses-online.jp/indexj.html                     "

日本大学文理学部アクセスマップをご覧ください。
                            
The Portrayal and Uses of Tea in English Drama during the Reign of
Queen Anne

Sarula Suhbater
(大東文化大学大学院)

The purpose of this study is to explore what the portrayal of tea in the English 
drama of the reign of Queen Anne (1702-1714) indicates about English culture 
and society during the last years of Stuart England. The drama of this period 
can be more useful for studying the customs of the time than other available 
forms of data, with tea-drinking being an excellent example. Tea-drinking, starting 
in 1657 as a strange, foreign “medicine”, had developed by 1702 into something 
ordinary enough to be used as a stage prop, so that by the time of Queen Anne, 
tea-drinking become an accepted fashionable activity. However, this had two main 
consequences that limited the evidence available. Firstly, controversy regarding its 
use completely disappears; and secondly, as a result, mention of it in records in 
which it had hitherto been found also largely disappear. The drama of the time 
consequently becomes the primary source of information about the continued 
development of tea as a fixture in English society, as can be seen in plays by 
famous writers such as Colley Cibber (1671-1757) and Sir Richard Steele 
(1671-1729). 



日本のポピュラー音楽における英語の役割と影響

赤木大介
(大東文化大学大学院)

 西洋のポピュラー音楽が日本に紹介され始めた1920年代の楽曲は、英語の
オリジナル歌詞を部分的に残しながら、日本語の翻訳歌詞を新たに加えて制作
されていた。近年では日本の楽曲が英語歌詞に翻訳されることも頻繁に見られ、
日本語と英語の相互間における翻訳作業は、日本のポピュラー音楽制作にとって
重要な役割を担っているといえる。本発表では、訳詞家の漣健児による作品を
はじめ、その後も数多く生み出されてきた日本語訳詞の洋楽カバー作品を通して、
歴史的流れや文化的背景を例証する。Peter Low(2005)は、楽曲翻訳の研究に
おいて重要となる項目をSingability, Sense, Naturalness, Rhythm, Rhymeの五つ
にまとめており、これらの基準を用いて同作品の歌詞を比較し、旋律上で言語を
扱う際の特徴についても考察する。




日本の英語教育における新たな概念:国際言語としての英語(EIL)の必要性

飯村文香
(茨城大学)

 日本の英語教育では学習者が国際社会で英語を使用することを目的としている
ことから、英語をEnglish as an International Language(EIL)(国際言語としての英語)
やEnglish as a Lingua Franca(ELF)(共通語としての英語)として教えることの必要性
が高まっている。EILやELFのいずれもアメリカ英語やイギリス英語を教えることは
不適切であるとしている。日本における英語学習者の目的は様々であるが、米国や
英国への海外留学を希望する者も含まれる。では、アメリカ英語やイギリス英語を
中心に教えている日本では、どの英語を教えるべきか。新たなEILでは、学習者の
目的や科目の目標に合わせ、特定の英語を選択する。国際的な場で通用する
絶対的な英語はないとし、学習する特定の英語は多様な英語の一つであり、将来
出会う英語とは大きく異なる可能性があることを学習者に示すことが強調される。
本発表では、学習者の英語使用目的や多様な英語の存在を考慮した新たなEILを
取り入れた英語教育の必要性を論じる。



ブラック・フェミニズムにおけるキング牧師「私には夢がある」の意義

大橋稔
(城西大学)

 キング牧師が「私には夢がある」と語ったワシントン大行進は、公民権運動の
象徴的出来事であった。この意味において彼の語った夢は、公民権運動の夢で
あったと考えることが出来る。その一方で公民権運動は、性差別体制を内包した
運動であったことも指摘されている。このように考えると彼の語った夢は、黒人
女性にとっても共有できるものであったのかとの疑問が生じる。
本発表では、キング牧師が示した「夢」と、ブラック・フェミニストが示した「夢」である
<わたし>らしく生きることのできる社会の実現とを比較する。特に、アリス・
ウォーカーやトニ・モリスンなどの黒人女性作家の作品を分析・参照しながら、
公民権運動が内包していた性差別体制にもかかわらず、彼の語った「夢」は
黒人女性も共有し得る夢であったことを明らかにする。



看護師キャリアにおける英語教育の現状と展望

佐野潤一郎
(創価大学)

 看護教育界は、慢性的な人手不足を解消するために、今後多数の看護師養成
機関を開設する見込みである。それらの看護専門学校や大学看護系学部への
入試では、医療現場で英語由来の用語が多用されていることを踏まえ、専門用語
を含め、高度な英語能力を問われる。また、現役看護師についても、国際化する
日本の医療現場のみならず、キャリアアップのための重要な選択肢である各種
大学院社会人入試の際に、英語が重要な指標として設定されている。本発表では、
看護師キャリアにおいて必要とされる英語力を、大学・専門学校入試から看護
管理職昇進まで、段階ごとに分析する。その上で、看護系学部・専門学校を志望
する際に必要な受験英語のレベルと、現役看護師が昇進のために英語を要求
される場合のレベルを概説し、看護分野において期待される英語教育のあり方を
展望する。



大会担当理事 松谷明美 AkemiMatsuya(at)SES-online.jp


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