参加方法: 会員には前日までにメールでミーティングIDとパスコードをお送りします。 非会員で参加を希望される方は、お名前とご所属を明記し参加希望のメールを事務局MichioTajima(at)SES-online.jp (注:@を(at)に書き換えてあります)までお送りください。ミーティングIDとパスコードをお伝えします。 参加者は「聴講者向けZoomマニュアル」(上記リンク参照)をご参照いただき、開催時間にお伝えしたミーティングIDとパスコードでご参加ください。(マニュアルは大学教育研究フォーラムが作成したものを許可を得て使用させて頂きました。) ご不明なことがございましたら事務局までメールでお問い合わせください。 |
開会挨拶 (3:00−)
英米文化学会会長 君塚淳一 (茨城大学) 研究発表 1. Kennedy政権と日本に対する外交政策―Public Diplomacyを中心として (3:10−3:50) 発表 谷 憲治(武蔵大学) 司会 河内裕二(尚美学園大学) 2. 著書『マーガレット・フラー:近代への扉』を語る (4:10−4:50) 発表 上野和子(昭和女子大学名誉教授) 司会 君塚淳一(茨城大学) 閉会挨拶 (4:50−) 英米文化学会副会長・事務局長 田嶋倫雄 (日本大学) 臨時総会 (4:55−) 研究発表抄録 1. Kennedy政権と日本に対する外交政策―Public Diplomacyを中心として 谷 憲治(武蔵大学) John F. Kennedy大統領の新しい対日政策により、それまでアメリカ側が日本に対して持っていた「日本は敵国」という根強いイメージは、「日本はアメリカの友好国」というイメージへ次第に変化していった。一方、 今だ戦争の傷跡が癒えておらず、60年安保闘争の嵐が吹き荒れていた日本でも、このKennedyの新しい外交政策により「アメリカは日本の友好国」というイメージが世論に染み込んでいった。 Kennedy大統領に関する先行研究は、アメリカ政治、冷戦、ベトナム戦争に軸を置いたものが殆どだが、この研究発表では先に触れたKennedyによる日米間におけるイメージ戦略の効果を、Public Diplomacyの観点から歴史資料をもとに検証する。Kennedyが日本に対するPublic Diplomacyを強力に推し進めた結果、後の日米友好関係の大きな発展へと繋がったのである。 2. 著書『マーガレット・フラー:近代への扉』を語る 上野和子(昭和女子大学名誉教授) マーガレット・フラー(1810-50)は超絶主義、先駆的なジェンダー論の思想家、そしてジャーナリスとして、十九世紀のアメリカで最も重要視された知識人のひとりであった。ラルフ・ウォルドー・エマソン(1817-62)やヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817-62)と共に、彼女は優れた超絶主義者の代弁者であり、女性の修養と権利を明言した著作『十九世の女』(1845)は萌芽期のアメリカの女性運動に強い影響を与えた(序章より引用)。 本書は、アメリカ初の女性ジャーナリスト、フラーの評論的な伝記である。著 作『五大湖の夏 1943年』『19世紀の女性』のジェンダー論から、欧州特派員となったフラーの視点が、欧州絵画や歌劇、アメリカ彫刻家の隆盛、新産業都市の疲弊に移り、パリ2月革命の社会主義者や革命家マッツィーニ、ガリバルディの活躍を活写し、近代の幕開けを待望したフラーの思想的変遷をたどったものである。 |