参加方法: 会員には前日までにメールでミーティングIDとパスコードをお送りします。 非会員で参加を希望される方は、お名前とご所属を明記し参加希望のメールを事務局MichioTajima(at)SES-online.jp (注:@を(at)に書き換えてあります)までお送りください。ミーティングIDとパスコードをお伝えします。 参加者は「聴講者向けZoomマニュアル」(上記リンク参照)をご参照いただき、開催時間にお伝えしたミーティングIDとパスコードでご参加ください。(マニュアルは大学教育研究フォーラムが作成したものを許可を得て使用させて頂きました。) なお、例会開催中にトラブル等でお知らせしたミーティングによる続行が困難になった場合には、速やかに学会ホームページで新しいミーティングIDとパスコードを掲示しますので再接続をお願いします。 ご不明なことがございましたら事務局までメールでお問い合わせください。 |
開会挨拶 (3:00−)
英米文化学会副会長 山根正弘(創価大学) 研究発表 1. 日英語において異なる身体部位詞で対応する慣用表現 〜首より上部に位置する語彙を中心に〜 (3:10−3:50) 発表 根木英彦(東洋大学) 司会 石川英司(城西大学) 2.「カレイン」における裏切りと許しについて (4:10−4:50) 発表 渡辺浩(就実大学) 司会 塚田英博(日本大学) 閉会挨拶 (4:50−)
英米文化学会理事長 曽村充利 (法政大学) 臨時総会 (5:00−5:20) 研究発表抄録 1. 日英語において異なる身体部位詞で対応する慣用表現 〜首より上部に位置する語彙を中心に〜 根木英彦(東洋大学) 本発表は、異なる身体部位詞で対応する慣用表現の日英語対照研究の一環である。研究目的は、概念メタファーを援用して、慣用表現の概念レベルにおける差異・共通性を考察することである。一例を挙げると、日本語「窓から顔を出す」は英語では “put [stick] one's head out of the window” のように表現され、この場合は「顔」に対して “head”が対応している。本発表において、扱う語は首から上部に位置する語であるが、その中でも特に対応関係が広い「頭・目・首」に焦点をあてる。事例は主に日英・英日のイディオム辞典等から引用した。考察の前提として、対応する語の背景にあるメカニズムに、隣接性・形状性・機能性・動作性などが挙げられる。日英語に共通して、対応関係にある身体部位詞は頭部に関する部位が圧倒的に多く、慣用表現の概念化には換喩が深く関与していることを明らかにする。 2. 「カレイン」における裏切りと許しについて 渡辺浩(就実大学) コンラッド(Joseph Conrad, 1857-1924)の短編「カレイン」(“Karain: A Memory”, 1897)は短編集 Tales of Unrest (1898)の中に収められている一編である。この作品は、イギリス人船員である「私」が数人の仲間とマレー地方に商売(武器の密輸)のために赴き、そこで地域の酋長であったカレイン(Karain)という人物と知り合い、物語が展開する内容である。主人公カレインは親友に対する裏切りから生じた大きな苦悩と不安を抱えており、それが原因で彼は錯乱に陥るが、「私」の尽力で正気を取り戻す経緯が描かれている。 この作品にはコンラッドのマレー地方を舞台とした一連の作品群の原点となるような要素(裏切りと許しの問題)がすでに含まれており、主人公が不安に陥る原因も友人への裏切りが出発点となっている。今回の発表においてはこの裏切りと許しのプロセスを中心に分析し、作家が最終的に提起していると思われる西欧文明批判の問題点を考察する。 |