参加方法: 会員には前日までにメールでミーティングIDとパスコードをお送りします。 非会員で参加を希望される方は、お名前とご所属を明記し参加希望のメールを事務局MichioTajima(at)SES-online.jp (注:@を(at)に書き換えてあります)までお送りください。ミーティングIDとパスコードをお伝えします。 参加者は「聴講者向けZoomマニュアル」(上記リンク参照)をご参照いただき、開催時間にお伝えしたミーティングIDとパスコードでご参加ください。(マニュアルは大学教育研究フォーラムが作成したものを許可を得て使用させて頂きました。) なお、例会開催中にトラブル等でお知らせしたミーティングによる続行が困難になった場合には、速やかに事務局からのメール及び学会ホームページで新しいミーティングIDとパスコードを掲示しますので再接続をお願いします。 ご不明なことがございましたら事務局までメールでお問い合わせください。 |
開会挨拶 (3:00−)
英米文化学会会長 曽村充利 (法政大学) 研究発表 1. ウェンセスラウス・ホラーの版画から読むイライアス・アシュモール著『ガーター騎士団』 (3:10−3:50) 発表 高野美千代 (山梨県立大学) 司会 山根正弘 (創価大学) 2.時代の転換期における犠牲者―コンラッドの批判の眼― (4:00−4:40) 発表 渡辺浩 (就実大学) 司会 塚田英博 (日本大学) 閉会挨拶 (4:40−)
英米文化学会理事長 君塚淳一 (茨城大学) (4:50−5:10)
臨時総会研究発表抄録 1.ウェンセスラウス・ホラーの版画から読むイライアス・アシュモール著『ガーター騎士団』 高野美千代(山梨県立大学) イライアス・アシュモール(Elias Ashmole)が著書『ガーター騎士団』(The Institution, Laws & Ceremonies of the Most Noble Order of the Garter, 1672)を執筆した意図を、版画家ウェンセスラウス・ホラー(Wenceslaus Hollar)による挿画を通して考察する。アシュモールは、14世紀からの伝統があるガーター騎士団の歴史、規約、儀礼等について、1650年代半ばに詳細な調査に着手し、およそ15年の歳月と莫大な費用をかけて、成果を著書にまとめあげた。その書物には、ガーター騎士団に関連する紋章、本拠地ウィンザー城、騎士団の衣装や式典風景など、ホラーによる50点以上の版画が使用されている。これらの挿画がアシュモールの叙述を補強し、より正確で豊かな情報を伝達する役割を果たしていることを具体的に検証する。 2. 時代の転換期における犠牲者―コンラッドの批判の眼― 渡辺浩(就実大学) この研究においては、コンラッド(Joseph Conrad, 1857-1924)の短編"The Warrior's Soul"(1917) と長編 Under Western Eyes(1911) を比較検討し、時代の転換期に立たされた主人公たちの運命を分析する。上記の2作品は、前者がナポレオン戦争を、後者がロシア革命前の緊迫した社会情勢を背景に描かれている。コンラッド作品に関しては、歴史上有名な人物が物語に登場することは皆無であるといえる。コンラッド自身、ナポレオン戦争自体に大きな関心を抱いていたようであるが、実際に作品でナポレオンを扱うことはなかった。多くの場合、登場するのは無名の市民や組織の一員であり、彼らが運命の流れに巻き込まれるパターンが確認できる。それぞれの作品の主人公トマソフ(Tomassov)とラズーモフ(Razumov)は時代の転換期における犠牲者として描かれている。そして、主義に殉じる生き方としての共通点が見いだせる。上記の点を踏まえて、主人公の犠牲者としての運命を分析し、作家の反ロシア的視点の考察を行う。 |