英米文化学会第153回例会


◆英米文化学会 第153回例会のお知らせ Printer Friendly
                (例会担当理事: 河内裕二)

日時:平成29年6月10日(土)午後3時00分〜6時00分
   午後2時30分受付開始

場所:日本大学危機管理学部 1号館 2階 1203教室 (東京都世田谷区下馬3-34-1)

(東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋」駅下車徒歩10分、
もしくは東急東横線「祐天寺」駅から東急バスで10分 「日大前」下車)
※アクセスなどは日本大学の公式サイトをご参照ください。

会場費:500円(会員・非会員ともに会場費をいただきます。)


懇親会:会場:1号館 食堂
時間:午後6時〜8時 懇親会のみの参加も歓迎いたします。
会費:3,000円



開会挨拶
英米文化学会会長 曽村充利 (法政大学)
(3:00−)

研究発表
1. 日英比較を通した歯科英語語彙習得と学生の意識調査
(3:10−3:35)

    発表 田嶋倫雄(日本大学)

2. From the Triolet, the Biolet: A 19th Century Brazilian Verse From
(3:35−4:00)

    発表 北林光(大東文化大学)

----- 休憩(4:00−4:20) -----


3. 英国フォークソングの音楽教育導入への道すじ ―セシル・シャープの貢献と限界点―
 
(4:20−5:10)

    発表 廣瀬絵美 (首都大学東京)
    司会 永田喜文 (明星大学)

閉会挨拶
    英米文化学会副会長 君塚淳一 (茨城大学)
(5:10−)


臨時総会
(5:20−5:50)

懇親会
(6:00−8:00)





研究発表抄録

3. 英国フォークソングの音楽教育導入への道すじ ―セシル・シャープの貢献と限界点―
廣瀬絵美(首都大学東京)

  セシル・シャープ(Cecil Sharp, 1858-1924)は、20世紀初頭に勃興した英国のフォークソング・リヴァイヴァル運動を率いたフォークソング収集家である。シャープは、フォークソングを教育に導入することが、伝統音楽の保存と普及につながり、さらには国民文化の形成に貢献すると考えていた。 既に、教育委員会(Board of Education)がSuggestions for the Considerations of Teachers and Others Concerned in the Work of Public Elementary School(1905)という冊子の中で、初等教育でのフォークソングの導入を検討していたが、教育委員会が定めた選曲には、民衆によって実際に歌い継がれたフォークソングが少ないという問題点があった。シャープは、これらとは一線を画し、独自の路線でフォークソングを積極的に教育に取り入れる活動をした。本発表では、シャープが執筆・編纂したEnglish Folk-Song: Some Conclusions (1907) やEnglish Folk-Songs for Schools (1906)を取り上げ、彼のフォークソングの思想が音楽教育にどのように関連付けられたのかを論じ、その限界点についても考察する。




以下の発表は都合によりキャンセルとなり、代わりに上記2発表(1.と2.)がなされました。

1. 意味変化を促したベン・ジョンソンの“humour”の使用:
  同時代作品とのコロケーション分析の比較
 
(3:10−4:00)

    発表 石川 英司 (日本大学)
    司会 長谷川千春 (大東文化大学)

抄録
1. 意味変化を促したベン・ジョンソンの“humour”の使用:同時代作品とのコロケーション分析の比較
石川英司(日本大学)

 ベン・ジョンソン(1572-1637)による戯曲Every Man in His Humour(1598)が“humour”という語の意味の変化において大きな役割を果たしたのは広く知られている。意味の変遷を明らかにするには、通時的な観点から捉えることがその全容の把握に資すると考えられるが、ジョンソンと同時代の作家の作品を比較し共時的な視点から“humour”の用法と意味について分析することも必要といえよう。
 本研究では、まずジョンソンと同時代の作家であり英国ルネサンス演劇を代表するウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)とクリストファー・マーロウ(1564-93)のいくつかの戯曲中における“humour”の使用を抽出した。次にそれらの使用例をコロケーションの意味分析の観点から意味を特定した。さらに戯曲中でのそれらの使用例を比較し類似点と相違点を明らかにした。本発表ではこれらの類似点や相違点、そして語そのものの意味変化についての考察を述べる。





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