◆英米文化学会 第144回例会のお知らせ (例会担当理事: 河内裕二) 日時:平成26年6月14日(土)午後3時00分〜6時00分 午後2時30分受付開始 場所:日本大学歯学部4号館地下1階セミナー室 (JR 御茶ノ水、営団千代田線新御茶ノ水、都営新宿線小川町他下車) 懇親会:会場:日本大学歯学部3号館地下ラウンジ 時間:午後6時〜8時 懇親会のみの参加も歓迎いたします。 会費:1,500円 開会挨拶 英米文化学会会長 小野昌 (城西大学)(3:00−) 研究発表 1. The Evolution of G.M. Hopkins' "How all is one way wrought!" (3:10−3:50) 発表 Shiva Satyal(大東文化大学大学院) 司会 北林光 (大東文化大学) 2. キャザーとアメリカ南西部:変わりゆく自然と人との関係 (3:50−4:30) 発表 野澤章子(城西大学) 司会 大橋稔 (城西大学) 休憩(4:30−4:40) 3. R.S.トマスの詩劇The Ministerにおける宗教問題の告発とメソジスト批判 (4:40−5:20) 発表 永田喜文 (明星大学) 司会 式町眞紀子 (法政大学) 閉会挨拶 英米文化学会副会長 大東俊一 (人間総合科学大学) (5:20−) 臨時総会 (5:30−5:50) 研究発表抄録 1. The Evolution of G.M. Hopkins' "How all is one way wrought!" Shiva Satyal(大東文化大学大学院) " Twenty nine years after the death of G. M. Hopkins, his poetry was first published in 1918 by Robert Bridges. He is famous for advocating ""sprung rhythm"". In fact, Hopkins also used other rhythmical patterns. ""How all is one way wrought!"" is one such poem. However, unlike the other poems in the first edition, it was left unedited. What appears is a photographic copy of the poem in Hopkins' own handwriting. Through an analysis of this facsimile, the creative process to which Hopkins regularly subjected his poetry will be revealed. It will support what Hopkins, himself, maintained in his notebooks and letters (Later Poetic Works of Gerard Manley Hopkins in Facsimile, pp. 23-28; Collected Works, Volume II, pp. 542-545), which was that he placed importance on rhythm. This poem will be of further interest because it is not written with sprung rhythm, but uses the iambic foot, something more often associated with Shakespeare than Hopkins. Outlining the various stages in the poem's development will show that Hopkins does his best to maintain the rhythmic structure he chose for the poem and that this structure, in turn, forces one to read the poem aloud in a certain manner. " 2. キャザーとアメリカ南西部:変わりゆく自然と人との関係 野澤章子(城西大学) " 本発表では、19世紀末から20世紀初頭に活躍したウィラ・キャザー(Willa Cather, 1874-1947)の初期の短編「魅惑の絶壁」“The Enchanted Bluff” (1909)と『教授の家』 (The Professor’s House, 1925)の第二部「トム・アウトランドの物語」“Tom Outland’s Story” との比較を通して、キャザーの自然に対する意識の変化を明らかにし、20世紀初頭の 自然と人間の在り方を考える。「魅惑の絶壁」は南西部訪問以前に書かれたものであるのに対し、 「トム・アウトランドの物語」は1915年のコロラド州南西部メサ・ヴェルデへの訪問が大きく 反映されたものである。幼少期より南西部に興味を抱いていたキャザーだが、南西部体験を通して より現実的な自然の姿を捉え、独自の自然観を確立させていったと考えられる。また当時の合衆国は、 フロンティア・ラインの消滅、国立公園の制定、自然保護運動の始まりなど、自然と人間の 関わり方が大きく変化していった時代だ。このような時代背景も絡めて分析をおこなう。 " 3. R.S.トマスの詩劇The Ministerにおける宗教問題の告発とメソジスト批判 永田喜文 (明星大学) " ウェールズ聖公会の牧師R.S.トマス(Ronald Stuart Thomas, 1913-2000) の唯一の詩劇『牧師』(The Minister)(1952-1953)は、中部ウェールズ 田舎町における己の布教経験に基づきつつも、メソジストの新任牧師を 主人公に描いた架空の物語である。劇は情熱にあふれる若い牧師が辺境の 村で村人の回心に努めるが、村社会独特の狭き人間関係の間で翻弄され、 挫折を幾度となく経験し、ついには無気力になるまでを描く。ゆえに一見すると 不快さを提示する、ある種の不条理劇のようだが、しかしながらこの詩劇には ふたつの隠された主題がある。一方は田舎の小共同体における不信心の蔓延という、 宗教の現状の告発である。他方は近代/現代ウェールズ文化形成時に必要不可欠な 存在であった、メソジストに対する批判である。本発表では前者はトマスの 聖職者的観点に、そして、後者はトマスの愛国者的観点に起因することを示し、 詩劇『牧師』はふたつの観点に基づく複眼的な作品であることを論ずる。 " *例会会場(日本大学歯学部) 例会は4号館地下・懇親会は斜向かいの3号館地下です。 (JR 御茶ノ水、営団千代田線新御茶ノ水、都営新宿線小川町他下車)
連絡先 例会担当理事 河内裕二 YujiKawauchi(at)ses-online.jp
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