平成8年度活動


例会・大会への当日会員制度あり。

学会暦


英米文化学会は平成九年にめでたく三十周年を迎える にあたり、種々の記念行事などを計画しておりますので、平成9年度までの予定 が早めに決定しました。

☆平成8年度学会暦☆
   H8-8/23-24         第14回大会(長野)
   H8-11/16           第92回例会(東京大学)
   H9-3/8            第93回例会(日本大学の予定)

☆平成9年度学会暦☆
   H9-6/14           第94回例会(日本大学の予定)
   H9-9/6            第15回大会(30周年記念講演あり)
   H8-11/15          第95回大会(神楽坂の出版会館)
                   例会ならびに記念式典とパーティー


平成8年度までの学会費を未納の場合

には、下記の口座に振り込みをお願いいたします。
郵便局: 加入者名:英米文化学会 口座番号: 00160-7-611777
銀行: 口座名義:英米文化学会 あさひ銀行毛呂山支店 普 3505809

会計担当理事 石川郁二


学会発足三十周年記念事業について


・英米文化学会創立30周年記念事業に関しては、名和会長を中心に、下記の会員の先生方がお仕事を担当 されています。
高取 清(副会長)、小野 昌(副会長)、佐藤治夫(事務局)、石川郁二(財務);小川喜正(『英米文化学会の 歩み』編集長)、中村 豪(編集)、山根正弘、岸山 睦
『英米文化学会の歩み』の原稿を募集いたしますのでふるってご応募のほどお願いいたし ます。執筆ご希望の場合には予めお申し込みください。(小川喜正)

研究発表者募集

1. 第93回例会(平成9年3月8日)にての研究発表をご希望の場合には下記までお申し込み ください。なお、タイトルのほかに発表時間(30、40、60分のいずれか)も併せてご連絡くだ さい。
〒124 葛飾区堀切 2-47-14 鈴木俊二 例会担当理事 宛

2. 第15回大会(平成9年9月6日)にての研究発表をご希望の場合には下記までお申し込み ください。発表時間は30分です。
〒165 中野区鷺宮 4-25-12 曽村充利 大会担当理事 宛



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記録


英米文化学会第91回例会



開催日:平成8年6月8日

場 所:日本大学歯学部3号館3F第7講堂(御茶ノ水ニコライ堂となり)

時 間:受付け 14:30より

研究発表は15:00−17:00

研究発表終了後、臨時総会を開催しますので会員は万障お繰り合わせの上ご出席 ください。18:00より御茶ノ水モーツァルトにて懇親会を開催いたします。



研究発表

「頻度リストを使用した語彙学習とその効果」

            発表者:伊東 田恵(レイクランド大学)
            司会者:伊澤 章 (拓殖大学)

「"もう一つの選択"−−1947年秋ブルックリンにて−−
      W.スタイロン作『ソフィの選択』から」

            発表者:佐久田英子(拓殖大学)
            司会者:上野 和子(昭和女子大学)


英米文化学会第14回大会



開催日:平成8年8月23日・24日

場 所:長野清泉女学院短期大学(長野市上野 2-120-8)

時 間:受付け開始 ・23日 13:30 ・24日 10:00より

宿 泊:三井ガーデンホテル長野(長野駅善光寺口より徒歩7分)を8月23日に予約済み。


講 演: 24日 14:30−16:00

       現代英語文のレトリック -- 日英語の静態と動態 --

              深井宏一  (立正大学)





研究発表: 23日 14:10−16:30 24日 10:30−14:00

23日
    1.シェイクスピアとモグラ−−トプセルの『動物誌』(1607)に関連して
                    山根正弘    (創価大学)
    2.黒人映画−−政治的マイノリティと文学的マイノリティのはざまで
                    越智敏之    (工学院大学)
    3.トマス・ホッブズの家族観について
                    小林 弘    (東京理科大学)

24日
    1.『ロメオとジュリエット』におけるマキューショーの役割
                    石原真理    (福島工業高等専門学校)
    2.ヘンリー・ジェイムズとウィリアム・ジェイムズ−−文学と哲学のあいだ
                    大東俊一    (法政大学)
    3.リスニング教材に見られるインプットの変遷
                    柏木厚子    (昭和女子短期大学)


当日会費    一般 500円 学生 300円


英米文化学会第92回例会


開催日:平成8年11月16日

場 所:東京大学医学図書館3階333会議室

時 間:受付け 14:30より(当日会費は 100円)

研究発表は15:00−17:30

研究発表終了後、18:30より、上野の不忍池水上音楽堂向いの、ホテルパークサイド(電話 03-3836-5711)、鶴の間にて忘年懇親会を開催。



研究発表

「日本人の英会話における性差」

            発表者:鷲 直仁(青山学院大学大学院)

内容要旨

日本人が話す英会話に、いかなる性差がみられるのかというテーマについて考察したい。Gass と Varonis (1986)は、"sex differences in NNS/NNS interaction" の中で、 英語を母国語とせず、かつ、共通の母国語をもつ人達の英会話の性差について検証している。私は、1995年に、日本人を被検者とする実験をして、様々なデータを得た。 今回の発表では、それを基に、いかなる性差が存在するのか論じ、かつ、Gass と Varonis のデータとの比較も試みたい。

「十九世紀イギリスにおける動物愛護運動」

            発表者:田辺 治子(麻布大学)

内容要旨

十八世紀にはヨーロッパで最も動物に対して残酷な国といわれていたイギリスが十九世紀以後、動物福祉の先進国となったのは、動物虐待に対する反動ということもあるが、 その背景にビクトリア女王を頂点とする慈悲心の発露と、都市化・工業化という社会の変化が存在する。動物愛護運動は、Humane Movement と呼ばれるが、スラム街の子供 の救済、パブリックスクールの改革、監獄の改善などの、十九世紀の一連の人道主義運動の一環としてとらえることができる。そして、運動の中に貴族や富裕階級を取り込 むことと、労働者階級の動物愛護教育に尽力することによって、上品でファショナブルな運動へと発展して、十九世紀末までには、British culture の一部となる。このよ うな背景をもつ動物愛護運動が、第二次大戦後導入された日本で、文化摩擦をおこしている現状についても考えたい。



特別講演        マーク・トウェインとの出会い

                    勝浦吉雄 (立正大学)


第93回例会

開催月日:平成9年3月8日(土)

場  所:日本大学歯学部3号館2階第5講堂 (お茶の水ニコライ堂隣)

時  間:15:00−17:00 受付14:30

参加人数:60名 懇親会:於 モーツアルト    会費5,000円

参加人数:40名


研究発表

1. 「断わり方」のコミュニケーション・ルール:日本人学生とニュージーランド人学生 の比較

                      糸井 江美(フリーランス翻訳業)

                      司会 岸山 睦(昭和女子大学)

2. 日米比較文化から異文化理解への核心へ

                      淺間 正通(静岡大学)

                      司会 鷲 直仁(ヒューマン国際大学)


第93回例会研究発表レジメ

1. 「断わり方」のコミュニケーション・ルール:日本人学生とニュージーランド人学生 の比較

発表者:糸井 江美

                      

 異文化間コミュニケーション論の分野では、直塚が欧米人と日本人の「断り方」の違 いを豊富な具体例をもとに分析している。彼女によると、欧米人も日本人も誘いを断る 時に婉曲な表現をしばしば使用し、断る為に罪のない嘘をつくのが原則である。

 本研究では、日本人学生とニュージーランド人学生の「断り方」を比較した。データ はアンケート調査によって収集し、補足的にインタビューを行った。アンケートの設問 では、被験者が応諾するか断るかの葛藤が起こるような「気の進まない状況」、例えば 、面倒なことを依頼されたり、同意できないことを提案されたり、好みに合わないもの を提供されたり、気の進まない招待を受けたりした時に、どのような言語行動を行うの かを調べる為の状況が設定されている。データは以下のコミュニケーション・ルールの 観点から比較する。

1)「理由」の使用頻度と内容、2) 曖昧表現「考えておきます」の使用頻度と発話者の 意図、3)「謝罪」の使用頻度、4)「断り方」に現れる性差。


2.日米比較文化から異文化理解への核心へ

発表者:淺間 正通

                      

 「異文化理解」というキャッチフレーズが「国際理解」という言葉と共に国際化のキーフ レーズとなって久しいが、そのアプローチは依然、旧態然のままである。何故か?確か に教育の場にあっては英語教育現場を眺めてみる限り検定教科書には実に数多くの国々 が登場し始めて、一つの変革を促したようにも思える。しかしながら、その実体とは単 に諸外国の風俗・慣習・制度にあるような表面的異質性を披瀝するにとどまり、当該文化 の底流に流れんとする感情を汲み取るまでには至っていない。ここに、一つの打ち破ら ねばならない壁が存在する点に着目したい。すなわち、表面的には世界文化を視野に入 れた異文化理解の在り方が模索される中で、英米文化を柱とした先進国文化を志向しよ うとする風潮は相も変わらず拭い去られていないのである。その背景には、異文化を扱 う場合の教材、異文化理解教育に携わる教授者の知識などが圧倒的に英米文化に偏って しまっているという事実にも帰因するであろうが、異文化における表面的異質性とそこ に暮らす人々の精神的異質性を安直に同一視しないがためにも、本発表では、この点を 深く省みることによって異文化理解のあるべき姿を追求し、一つの提案を試みようとす るものである。



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E-mail: HaruoSato(at)SES-online.jp

S-mail: 〒101 東京都千代田区神田駿河台 1-8-13 日本大学歯学部
佐藤治夫研究室内
英米文化学会事務局